「家事按分」ってなに?自宅を仕事で使う場合の経費の計算方法を解説!

「自宅で仕事してるけど、家賃や光熱費って経費にできるの?」
「“家事按分”ってよく聞くけど、どうやって計算するの?」

そんな疑問に、わかりやすくお答えします!

■ 家事按分(かじあんぶん)とは?

家事按分とは、「自宅など私生活と仕事の両方で使っている費用」を、仕事で使った分だけ経費として計上することです。

たとえば、自宅の家賃・電気代・通信費などは、プライベートでも使っているけれど、仕事にも使っている場合、その使用割合を分けて経費計上します。これが「按分(あんぶん)」です。

■ どんな支出が按分できる?

以下のような「仕事とプライベート両方で使う支出」が対象です

費用項目按分の理由
家賃自宅の一部を事務所として使っている場合
電気代・水道代パソコンや照明など仕事でも使っている
インターネット代業務用メール・クラウド利用などに使う
通信費(インターネット、携帯電話等)仕事の連絡に使っている場合
車両費(車両の減価償却費、ガソリン、保険等)仕事で移動にも使う場合

■ 按分の計算方法は?

▼ 基本は「使用面積」や「使用時間」で按分

  1. 家賃などの固定費 → 使用している部屋の「面積割合」で計算
  2. 電気・ネットなどの変動費 → 仕事に使っている「時間割合」で計算

▼ 例:家賃の按分(面積で計算)

  • 自宅:50㎡
  • 仕事スペース:10㎡
  • 家賃:月10万円

→ 仕事スペースの割合:10㎡ ÷ 50㎡ = 20%
→ 経費にできる家賃:10万円 × 20% = 2万円

▼ 例:電気代の按分(時間で計算)

  • 1日の仕事時間:8時間
  • 1日の総使用時間(自宅にいる時間):24時間
  • 電気代:月1万2,000円

→ 使用割合:8時間 ÷ 24時間 = 約33%
→ 経費にできる電気代:1万2,000円 × 33% ≒ 4,000円

■按分した内容はどうやって記録する?

青色申告・白色申告どちらの場合でも、按分の根拠はメモや資料で残しておくのが重要です。

  • 「家賃は面積で20%」
  • 「電気代は在宅勤務時間で1/3」
  • 「スマホ代は通話履歴から業務利用を50%と判断」など

エクセルなどに按分率と根拠をまとめておくと、万が一の税務調査にも対応しやすくなります。

■ 按分の注意点

  • やりすぎ注意!
     無理な割合(例:家賃の90%を経費など)は、税務署に否認される可能性があります。
  • 実態に基づいた按分を!
     常識的で合理的な理由づけが大切です。
  • 毎月一定額でOK
     一度決めた按分率は、1年通して同じ計算で処理してOKです。

■ ワンポイントアドバイス

「家事按分」は、フリーランスや個人事業主が見落としがちな節税ポイントです。
きちんと計算すれば、年間数万円〜十万円以上の経費が追加できることも!

ただし、割合や根拠は“なんとなく”ではなく、ロジックで説明できることが大切です。
迷ったら専門家に相談してみましょう。

■ まとめ:家事按分はこんな人におすすめ!

① 自宅の一部を仕事場にしている人
② フリーランス・副業・在宅ワーカー
③ スマホ・ネットを仕事に使っている人

「家賃や電気代、どこまで経費にしていいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。
初回相談無料、会計ソフトへの登録方法や帳簿のつけ方もサポート可能です!