開業前の支出もムダにしない!個人事業の開業費まとめ

「開業前に使ったお金って経費にできるの?」
「領収書は取っておいたけど、いつ計上すればいい?」

個人事業を始めるとき、必ず出てくるのが「開業費」。
じつは、この開業費を上手に処理するだけで、節税にもつながるんです。
今回は、初心者でもわかるように説明します。

■ 開業費とは?──開業前の支出をまとめて計上できる特別な費用

開業費とは、開業準備のために使ったお金を「資産」として一旦まとめるものです。

たとえばこんな支出👇

内容開業費にできる?備考
開業前の打合せ交通費開業準備に直接関係
名刺・チラシ作成費集客目的ならOK
ホームページ作成費業務に必要な範囲
事務所契約時の仲介手数料開業準備に必要なら
パソコン購入費10万円以上なら固定資産に

■ 図解:開業費と経費の違い

開業前の支出 ──▶ 「開業費(資産)」としてまとめる
           ↓
開業後に少しずつ or 一括で経費化(償却)

開業後の支出 ──▶ その年の「経費」

つまり、「開業前に使ったお金も、あとから経費にできる」仕組みです。

■ 開業費の会計処理(仕訳例)

① 開業時に支出したとき

(借方)開業費 ××× /(貸方)現金・預金 ×××

② 開業後に経費化(償却)するとき

(借方)開業費償却 ××× /(貸方)開業費 ×××

開業費償却は5年以内の任意期間で分割してもOK。
あるいは、一括で全額経費化しても問題ありません。

■ 開業費の注意点と節税ポイント

① 領収書やレシートは「開業前」のものも必ず保管

  • 日付・内容・支払先がわかるようにしておく
  • 「開業準備中」でも帳簿にメモしておくと後で整理が楽です

② あえて開業費にまとめると「利益調整」に使える

  • 開業後に利益が出た年に一気に経費化できるため、節税効果あり
  • 逆に、開業初年度に赤字が出そうなら、分割償却で後年に回すのもあり

■ まとめ:開業前の支出はムダにしない!

  • 開業前の支出は「開業費」としてまとめられる
  • 一括でも分割でも、後から経費化できる
  • 領収書の保管と記録がカギ!